【地域版ESDプログラム】大仙市立清水小学校で講座①(11/11)を実施しました。

環境省では、「平成26年度 持続可能な地域づくりのための人材育成事業」として、
ESDの視点を取り入れた環境教育プログラムを作成し全国47都道府県において、
各地域の自然環境や歴史・文化などの特性を生かしたプログラムへと改良しながら学校現場での実証事業を行います。
秋田県では、大仙市立清水小学校6年生の児童を対象に、世界中で拡大している森林伐採等の環境破壊で影響を受けている生物の中から、絶滅危惧種のオランウータンを題材に、人間と生き物の関係を理解し、持続可能な社会について学ぶプログラム「地球の仲間とつながろう 森の人オランウータンと生きる喜びを!」の実証を行いました。
海外の環境問題に対し、日本の自分たちができる事や、豊かな自然と生き物を守る為の仕組みの構築を考える内容とし、将来目指すべき地球の姿や社会の実現に向け、主体的に取り組む力を習得することを目的に、前4回の講座を実施しました。

第1回目「ゲームを通じて、動物の気持ちになってみよう(シンパシーWS)」の講座の報告です。

11月11日(火)大仙市立清水小学校下浜小学校6年生18名を対象に、神経衰弱のルールを利用したエサ取りゲームを通じて人間活動と環境問題との関係について体感する講座を実施しました。(講師:CEEA 石黒承子)
児童が地域で保護活動をしている事を共有した後、5,6人のグループで、人間役(1名)と動物役を決めて、3回のエサ取りゲームを行いました。1回目のゲームでは、動物役の児童だけで行い、裏返しになったエサカードを2枚めくって同じエサカードもらいます。2回目は、各グループに動物とは違うルール(人間ルールは3枚めくって同じものを当てれば手元に置くことができる)を持った人間役も加わりゲームを進行します。3回目は、エサカードの中に「グラックカード」を加えます。そのカードを引いてしまった動物はゲームオーバーとなってしまいますが、人間にはカードの影響はありません。
以上の3ゲームを通じて、人間/動物役の児童は、それぞれ感じたことを記入し、ブラックカードは何かをグループ内で考え、全体で共有しました。
相手(動物)の気持ちになって考え、動物/人間役が立場によって感じ方が異なることに気付き、汚染された環境や森林伐採について知り、ゲームは現実に起こっている事を学びました。最後に、生物多様性の重要性を開設し、私たちにできることは何かを考え行動を起こすきっかけへと繋げました。

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【子どもたちの共有を抜粋】
・動物たちも、人間も植物も、みんな同じ大切な命だから、自分たちの好き勝手でなく動植物のことも考え過ごしたいです。
・自分たち人間がどんどん動物のくらしにくい環境にしているんだと分かりました。
・動物たちは自分たちの食べる物が少なく、住むところもなくなってきているということが分かりました。
・人間が自分自身のため生き物や植物の気持ちを考えないで、木を切ったりしていることを知りました。これからは、自分のことだけを考えずに、地球のことを想って、保全活動などに参加していきたいです。
・人間はブラックカードのような、動物にとっていやなことをしていることがわかりました。自分勝手な行動ではなく、動物の気持ちになって考えたいです。
・環境破壊をすると、動物がいなくなったり、自然がだめになることがわかりました。
・自然の生き物が生きていることで人間にとってもいいことがあると分かりました。自然の生き物を大切にしたいです。
・動物は毎日「いつ自分のすみかがこわされるのだろう」と心配しながら暮らしていると思います。動物が安心して暮らしていけるように行動していきたいです。

■すべての実施内容はこちら(清水小学校・大森山動物園で実施)
第1回 ゲームを通じて、動物の気持ちになってみよう(シンパシーWS)
第2回 世界でおこっている現実~絶滅危惧種・オランウータンが教えてくれること
第3回 パーム油を通して社会のルールを考えてみよう
第4回 地球の仲間たちの声を聞こう!

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